2023-2-18 活動報告8
Be with Ayano Anzai 支援者のみなさま
日頃から本団体にご支援をいただきましてありがとうございます。Be with Ayano Anzai 代表の関です。第8回活動報告をお送りいたします。2月1日をもって団体発足から2年を迎えました。皆様からの継続したご支援に深く感謝申し上げます。
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1.
情報流出に関してのお詫びとご報告
2022年11月17日〜18日にかけて、本団体のHPで公開している書面「〈訴訟2〉判決|東京地方裁判所」において、黒瀬陽平氏の住所情報が閲覧可能な状態になってしまう事故があったことをご報告いたします。黒瀬氏には代理人弁護士を通し謝罪をいたしました。本件の経緯や対応については、団体HP上「プライバシー情報の流出に関するお詫びとお願い」に詳細を掲載しております。昨年末より団体内で訴訟書面のマスキング処理フローの整備・人員の拡充によるチェック体制の強化を行ってまいりました。本件について深く反省し、新たな情報流出事故を起こさぬよう努めます。
昨年12月2日、本件を受けて黒瀬氏は自身のTwitterにて文章の発表を行いました。そこには本件に限らず本団体の情報公開活動そのものが黒瀬氏へ対するプライバシー侵害であり名誉棄損であるという趣旨の記載がありました。これを受けて、改めて本団体の情報公開活動の目的を確認するため「情報公開活動における基本方針」を作成いたしました。
昨年12月2日、本件を受けて黒瀬氏は自身のTwitterにて文章の発表を行いました。そこには本件に限らず本団体の情報公開活動そのものが黒瀬氏へ対するプライバシー侵害であり名誉棄損であるという趣旨の記載がありました。これを受けて、改めて本団体の情報公開活動の目的を確認するため「情報公開活動における基本方針」を作成いたしました。
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2.名誉棄損訴訟(原告:合同会社カオスラ、被告:安西、株式会社note)経過報告
12月2日、第18回弁論準備において原告カオスラより第13準備書面が提出されました。本会議にて争点整理は終了し、結審しました。
本訴訟の第一審判決は、2月24日(金)に予定されています。
判決の内容につきましては、当日中に主文のみを支援者の皆さまにメールでお知らせをするほか、団体HP及びSNSで発信予定です。判決文の全文につきましては、マスキング処理に時間を要するため一週間後ごろの公開を予定しています。
本訴訟の第一審判決は、2月24日(金)に予定されています。
判決の内容につきましては、当日中に主文のみを支援者の皆さまにメールでお知らせをするほか、団体HP及びSNSで発信予定です。判決文の全文につきましては、マスキング処理に時間を要するため一週間後ごろの公開を予定しています。
3.
労働訴訟(原告:安西 被告:合同会社カオスラ・黒瀬・社員F・スタッフK)経過報告
2021年2月に安西さんから提起されたパワーハラスメントと退職勧奨による損害による賠償を求める訴訟は、第一審判決(2022年11月17日)において安西さんの請求内容は棄却される形となりました。
2022年11月24日、安西さんは第一審判決を不服とし、東京高等裁判所に控訴状を提出しました。今後、約半年にわたり控訴審が行われます。
2023年1月13日、安西さんから東京高等裁判所に控訴理由書が提出されました。第一審判決を不服とする理由が記載されています。提出された書面を「訴訟書面」ページにて公開しています。
次回は3月9日に控訴審の第1回期日が行われます。
2022年11月24日、安西さんは第一審判決を不服とし、東京高等裁判所に控訴状を提出しました。今後、約半年にわたり控訴審が行われます。
2023年1月13日、安西さんから東京高等裁判所に控訴理由書が提出されました。第一審判決を不服とする理由が記載されています。提出された書面を「訴訟書面」ページにて公開しています。
次回は3月9日に控訴審の第1回期日が行われます。
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4. 支援金についてのご報告(
第4期決算報告
)
税理士監修のもと決算報告書(2022年8月~2023年1月)を作成しましたのでご報告いたします。
2021年2月の団体発足から2023年1月末日までの支援金総額は以下となります。
支援金総額 ¥3,367,866(目標金額 ¥2,800,000)
皆さまの多大なご支援により団体発足時に定めた目標金額を達成いたしましたが、最終的な裁判費用が確定するまでは引き続き寄付窓口を開放しています。今後、控訴審の進行状況などによっては目標金額を改訂し改めて広く寄付をお願いする可能性がございます。継続した活動には皆様のご支援が不可欠であることを身に染みて感じています。皆さまのご支援に改めて深く感謝申し上げます。
2021年2月の団体発足から2023年1月末日までの支援金総額は以下となります。
支援金総額 ¥3,367,866(目標金額 ¥2,800,000)
皆さまの多大なご支援により団体発足時に定めた目標金額を達成いたしましたが、最終的な裁判費用が確定するまでは引き続き寄付窓口を開放しています。今後、控訴審の進行状況などによっては目標金額を改訂し改めて広く寄付をお願いする可能性がございます。継続した活動には皆様のご支援が不可欠であることを身に染みて感じています。皆さまのご支援に改めて深く感謝申し上げます。
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5.メディア掲載のお知らせ
法政大学出版局『対抗言論 反ヘイトのための交差路 3号:差別と暴力の批評』にインタビュー記事「言葉を取り戻すために──加害と被害、ハラスメント裁判、そして連帯をめぐって」が掲載されています。安西さんと詩人の深沢レナさん(大学のハラスメントを看過しない会)、本団体からは関が参加しました。聞き手の川口好美さんをはじめとした編集部の方々の尽力によって実現した意義深い記事・特集であると感じています。ぜひ書店などでご確認ください。
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6.安西さんと団体の近況(代表・関より)
昨年11月の名誉棄損訴訟の第一審判決では、残念ながら安西さんの請求内容が棄却される結果となりました。安西さんは判決の以前から「裁判の判決を重要視するのと同じだけ、判決が導き出されるまでの過程も重要視してほしい。」「最終的な判決だけを受け取るという姿勢でいるのは、自分の判断基準を持たずに裁判所の判断だけを倫理の基準にするということ。」と話していました。(「大学のハラスメントを看過しない会」インタビューより)少なからず司法の場で安西さんの主張が認められることを期待をしていたために悔しい思いでいましたが、今は安西さんのこの言葉を励みとしながら団体の活動をこれまでどおり続けていくのみと気を取り直しているところです。安西さんは判決を受けても毅然とした態度で控訴審への対応をこなしており、とても心強く感じます。
今回の判決に際し「被害者の告発を真に受けるのではなく、判決が出るまでは中立の立場でいた方が良い」というような意見を見ることがありましたが、私はそのような考えには批判的な立場です。判決が出るまでの2年近くの間、周囲が口を閉ざしてしまうと問題自体が風化してしまう懸念があります。これによって加害者にとっては社会復帰しやすい環境が整うかもしれませんが、その間に被害者の孤立は深まり、被害回復は遠のくばかりでしょう。また、裁判官は法律の専門家ではありますが、その判断が裁判官自身の偏見や差別意識に影響されていないとは限りません。
本団体のHPでは、判決文だけでなく、この2年間の間に提出された訴訟書面を通して訴訟当事者双方の意見を読むことができます。なぜ双方の意見がこれほどまでに食い違っているのかを考え、他の事例と比較し、自らの判断基準を育てていくことが第三者にできることではないでしょうか。本訴訟の結果が中立の立場に立つことを是とする風潮を後押しすることにならないよう祈っています。
最近の安西さんはとても前向きに自分の日々の生活を充実させようと努力しているように見えます。その姿に支援者である私自身も励まされ、力をもらっています。たとえ司法制度によって救われないとしても、美術業界に体質改善が望めないとしても、「被害者」というカテゴライズから逃れて自己統制感を取り戻してくことや友人らと相互にエンパワメントをしていくことが、個人の被害回復にとっては何よりも重要なことではないかと思うようになりました。
手探りで不完全な部分のある本団体の活動ですが、今後も安西さんとメンバーとともに思考を続け、私たちらしいあり方を模索しながら活動を継続していきます。
今回の判決に際し「被害者の告発を真に受けるのではなく、判決が出るまでは中立の立場でいた方が良い」というような意見を見ることがありましたが、私はそのような考えには批判的な立場です。判決が出るまでの2年近くの間、周囲が口を閉ざしてしまうと問題自体が風化してしまう懸念があります。これによって加害者にとっては社会復帰しやすい環境が整うかもしれませんが、その間に被害者の孤立は深まり、被害回復は遠のくばかりでしょう。また、裁判官は法律の専門家ではありますが、その判断が裁判官自身の偏見や差別意識に影響されていないとは限りません。
本団体のHPでは、判決文だけでなく、この2年間の間に提出された訴訟書面を通して訴訟当事者双方の意見を読むことができます。なぜ双方の意見がこれほどまでに食い違っているのかを考え、他の事例と比較し、自らの判断基準を育てていくことが第三者にできることではないでしょうか。本訴訟の結果が中立の立場に立つことを是とする風潮を後押しすることにならないよう祈っています。
最近の安西さんはとても前向きに自分の日々の生活を充実させようと努力しているように見えます。その姿に支援者である私自身も励まされ、力をもらっています。たとえ司法制度によって救われないとしても、美術業界に体質改善が望めないとしても、「被害者」というカテゴライズから逃れて自己統制感を取り戻してくことや友人らと相互にエンパワメントをしていくことが、個人の被害回復にとっては何よりも重要なことではないかと思うようになりました。
手探りで不完全な部分のある本団体の活動ですが、今後も安西さんとメンバーとともに思考を続け、私たちらしいあり方を模索しながら活動を継続していきます。
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今後とも安西彩乃さんの裁判に関心と応援をお寄せくださいますよう、よろしくお願いいたします。
Be with Ayano Anzai